ヒップアップへの最短キョリはスクワット!大殿筋の強化に効果的なやり方を解説!

スクワット 姿勢改善

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はじめに

スクワット

ヒップアップしたいならスクワットをやらない手はありません。問題はヒップアップに必須の大殿筋を鍛えるのに効果的なやり方ができるかどうか。

大殿筋を使う上で絶対に欠かせないのが股関節の伸展※です。

※スクワットでいえば、しゃがんだ姿勢から立ち上がる動きのこと。

股関節の動き

上記の通りスクワットでしゃがむときに股関節は屈曲し、立ち上がるときに伸展します。

これを見て、気をつけるのは立ち上がるときだけか、と判断するのは早計です。

なぜなら、スクワット中に起こる股関節の伸展ではその直前に股関節は屈曲しなければならないから。

言い換えると、スクワットにおける股関節の屈曲はその後に伸展するための予備動作ということです。

ところが、ハムストリングスの硬い人がスクワットすると下記のように骨盤が後傾してしまうのはよくありがち。

これは股関節の屈曲と同時に腰椎の屈曲※も起こっている状態で最も腰に負担のかかる姿勢です。

※腰椎の屈曲とは腰が曲がった状態です。

骨盤の後傾

このような姿勢から立ち上がろうとすると股関節の伸展だけではなく、屈曲した腰椎を元の状態に戻す作業も必要になります。

ここで問題になるのが椎間板への圧力です。

椎間関節と椎間板

一般に前かがみで腰椎を屈曲させると立った姿勢の少なくとも1.5倍の負担が椎間板にかかるといわれています。

ということは、自重スクワットであっても1.5倍、バーベルを担いでいれば2倍以上になる可能性があります。

ですから、股関節の伸展を行うためには予備動作として適切な股関節の屈曲が必要になります。

そして、股関節を屈曲させる際は腰椎が屈曲しないようにしなければなりません。

単純に股関節の伸展だけを考えればいいわけではないのです。

さらに、股関節の屈曲に制限が出る要因は一つだけではありません。

膝が内側に入る、足首が硬いなど他にも考えられます。

スクワットをやっているのにヒップアップの効果が現れない…

そんな悩みを抱える人はぜひ本記事を参考にしてください。

スクワットでヒップアップするための3つの前提条件

下半身のアライメントをキープできる可動域と筋力

スクワット

下半身のアライメント※をキープできる可動域と筋力があるかどうかをチェックするなら以下の3つの関節に注目します。

  • 股関節
  • 膝関節
  • 足関節(いわゆる足首)
※アライメントとは骨格の配列。

下半身のアライメントが崩れる場合、上記3つの関節を支えている力が失われます。

具体例をあげると以下2つがスクワットのフォームに現れやすい典型例です。

  • 骨盤が後傾する
  • 膝が内側に入るのと同時につま先が外側を向くkneein toe out

knee in toe out

このときに股関節、膝関節、足関節のそれぞれに注目すると以下のような原因が真っ先に考えられます。

  • 中殿筋の力が弱い
  • ハムストリングスが硬い
  • 内側広筋(大腿四頭筋の一部)の力が弱い
  • 足首が硬くて足関節の背屈※が制限される
※足関節の背屈とはスクワットでしゃがんだときの足首の形です。

 

まず、中殿筋の力が弱いのにスクワットでしゃがむと股関節が内旋する可能性が高くなります。

下記はスクワットで片脚(左)の股関節が内旋する例です。

骨盤の左右の高さが変化しているのがわかりますが、適切なスクワットでは中殿筋に力が入ることで骨盤の左右の高さが床に対して水平にキープされます。

股関節の内旋

ところが、中殿筋の力が弱いと中殿筋以外の筋肉で股関節を支える必要があります。

いわゆる代償運動ですが、中殿筋の代償として力が入りやすいのは大腿筋膜長筋です。

大腿筋膜長筋

 

大腿筋膜長筋にも股関節を屈曲させる作用がありますがそれ以外にも外転と内旋の作用もあります。

つまり、中殿筋の力が弱くて大腿筋膜長筋の力で代償し、なおかつ股関節の内旋が強く起こると骨盤の左右の高さが変化する、すなわち先のようにスクワットのフォームへの影響が現れます。

 

次に、ハムストリングスが硬いと股関節の屈曲が制限されます。

これはハムストリングスの伸張性収縮に問題があるから。

伸張性収縮とは筋肉が伸ばされながら力を発揮している状態です。

適切なスクワットではハムストリングスが伸張性収縮をしながらしゃがむ動作をコントロールしますが、伸張性収縮できないかそれが乏しいと先のようにスクワットのフォームへの影響が現れます。

(注)下記はスクワット中の伸張性収縮のイメージ。実際のハムストリングスとは形が違います。

伸張性収縮

 

続いて、内側広筋(大腿四頭筋の一部)の力が弱いと膝が安定しません(もしくは内側に入る)。

これは膝関節の安定に欠かせない大腿四頭筋の筋力バランスが悪いから。

ちなみに大腿四頭筋とは大腿直筋、外側広筋、中間広筋、内側広筋の4つの筋肉の総称。

膝を伸ばす伸展において最も重要な筋肉です。

4つ全てが膝の伸展に関与していますが中でも、

内側広筋には膝蓋骨の位置を安定させる役割もあります。

つまり、適切なスクワットではしゃがんでから立ち上がるときに大腿四頭筋の力で膝関節を伸展させるとともに内側広筋の力で膝蓋骨の位置を安定させています。

逆を言えば、内側広筋の力が弱ければ膝関節が安定しないので先のようにスクワットのフォームへの影響が現れます。

(注)中間広筋は大腿直筋のさらに奥にあります。

内側広筋

 

最後に、足首が硬くて足関節の背屈が制限されると股関節の屈曲も制限されます。

ちなみに足関節の背屈とはスクワットでしゃがんだときの足首の形です。

足関節の背屈

この背屈が制限されるとなぜ股関節の屈曲が制限されるのか?

背屈が制限されているのにもかかわらず強引にしゃがむと下記のようにかかとが浮いてしまいます。

そして重心が前に移動する分だけ腰椎も屈曲しやすくなります。

先の通りスクワット中に腰椎が屈曲するのはNG。

一見、股関節も屈曲していますが純粋な股関節のみの屈曲ではなく、

腰椎の屈曲+股関節の屈曲の合わせ技になっているのが問題です。

つまり、足関節の背屈が制限されると股関節の屈曲が制限されるし、それでも強引にしゃがむと腰椎が屈曲する可能性大。

よって、先のようにスクワットのフォームへの影響が現れます。

具体的には下記のようになります。

スクワット

 

では実際にスクワットでしゃがんで下半身のアライメントをチェックしてみましょう。

1つでも✔︎が入ればNGです。

□しゃがんでいくと骨盤が後傾する→股関節の屈曲が制限

□しゃがんでいくと膝が内側に入る→膝関節の安定性が低下

□しゃがんでいくと踵(かかと)が床から浮く→足関節の背屈が制限

体幹のアライメントをキープできる筋力

体幹のアライメントは腰椎、骨盤に注目します。

まず腰椎は前方(腹側)に向かって弯曲(前弯)している必要があります。この前弯は大き過ぎも小さ過ぎもダメ。

下記のような適度な前弯でないと腰に負担がかかります。

腰椎の自然な前弯

スクワット中に腰椎の前弯を適度にキープするにはどうすればいいか?

その答えは下記のような腹圧にあります。

腹圧

腹圧を高めて背すじを伸ばすことで腰椎の前弯を適度にキープすることができます。

具体的にいうと、以下2つの力が釣り合っている状態です。

  • 腹側から腹筋群や主にインナーユニットの収縮による腹圧
  • 背中側から脊柱起立筋など背筋群の収縮による張力

 

次に、骨盤は前傾をキープする必要があります。

前傾とはいわゆる骨盤が前に傾いた状態ですが、意図的に倒さなくても前述の下半身のアライメントを確認した上で、腰椎の前弯をキープしながら腹圧を高めれば自然に前傾します。

スクワット中はこの前傾を常にキープします。

骨盤

上半身のアライメントをキープできる筋力

肩甲骨の動き

上半身のアライメントについては肩甲骨の動き(上記のイラスト参照)に注目しましょう。

肩甲骨の動きには挙上、下制、内転、外転、上方回旋、下方回旋がありますが、

スクワット中は肩甲骨の内転をキープする必要があります。

こんな感じ↓

筋肥大トレーニング、スクワット

ところが肩甲骨を内転させようとしても以下のようになってしまう人がいます。

  • 肩甲骨が挙上してしまう
  • 肩甲骨が固まって動かない

わかりやすくいうと、スクワット中でも肩がすくんだり猫背や反り腰※になる人

※スクワットでも腰を反っていますが腹圧を高めているので腰椎への負担が抑えられています。一般的にいわれる反り腰では腹圧が抜けているので両者は全くの別物です。

さらに、肩甲骨の内転がうまくいかないとバランスが崩れて、

  • 頭の位置が前に倒れる
  • 骨盤が後傾し、膝が前に出る

など姿勢の崩れが起きやすくなります。

いずれもヒップアップには完全なマイナス要素になります。

スクワット

そこで注目してほしいのが胸椎です。

肩甲骨の内転をスムーズに起こせない人は胸椎の可動性が低下している可能性が考えられます。

胸椎は下記イラストのように後ろ(背中側)に向かって弯曲(後弯)しています。

胸椎

実は胸椎は頸椎や腰椎と違ってこの後弯した状態が生理的なポジションとなります。

※生理的な〜というのは最も自然とか正常という意味です。

スクワット中はこの生理的な後弯よりもやや伸展させるべきです。

胸椎をやや伸展させるというのは、後ろ向きの弯曲を少し緩めるということです。

胸椎の伸展

つまり、腹圧を高めて肩甲骨を内転させたときに同時に胸椎がやや伸展していないとダメ。

いずれにしてもここで指摘している上半身のアライメントをキープできない人はスクワットをしても重心の位置をコントロールしにくいのでスクワットで大殿筋に効かせることができなくなります。

※胸椎の伸展が苦手な人は下記に紹介しているキャット&ドッグのエクササイズをやってみましょう!

ウエイトトレーニングか自重トレーニングか?

ウエイトトレーニングでスクワットを行うメリット、デメリット

スクワット

バーベルを肩に担いで行うバックスクワットを行うメリットは数あるスクワット系トレーニングの中でも最も大きな負荷を扱えることです。つまり、大殿筋はもちろん背中や下半身など関連する筋肉に十分な刺激を与えることができるので全身がバランスよく引き締まります。全身がバランスよく引き締まったヒップアップが理想なのはいうまでもありません。

デメリットは自重に比べてケガのリスクが高くなることです。特に、

  • フォームの崩れ
  • 疲労によるテクニックの乱れ

このあたりによって腰や膝に痛みが出るケースは珍しくありません。

しかし、専門家の指導下で行えばリスクを最小限に抑えることは可能です。何事もノーリスクでハイリターンはないので可能ならぜひウエイトトレーニングでスクワットを行うのがおすすめです。

余談ですが、バックスクワット以外にもスクワットのやり方にはバリエーションがあります。

その一つが下記のようにバーベルを鎖骨に乗せるようなフロントスクワット。

バックスクワットよりも肩、肘、手首の関節可動域が必要です。

さらに肩甲骨が内転しないのでバックスクワットよりも重心※がやや前に移動します。

大殿筋よりも大腿四頭筋の方に負荷がかかりやすくなるのでヒップアップが目的なら特にやる必要はないでしょう。

※重心についての詳細は後述します。

スクワット

自重トレーニングでスクワットを行うメリット、デメリット

自重スクワットのメリットはなんといってもケガの心配が少ないこと。

  • 骨盤の歪みが極端に酷い
  • 腰椎の前弯が強過ぎて腹圧が入らない

こんなことでもない限りはほとんどの人がケガの心配なく行えるはずです。

ただし、腕のポジショニングには注意しましょう。

下記のように両腕を前方でキープすると肩甲骨は内転せず、やや外転します。

そうなると重心も前方に移動しやすくなり、大殿筋よりも大腿四頭筋を使いやすくなります。

スクワット

目的がヒップアップなら腕をどの位置でキープするか?という視点も重要です。

下記のように軽い棒を使えば肩甲骨を内転させやすく、重心もコントロールしやすくなります。

スクワット

スクワットをやっていく上で問題となること

ヒップアップ効果を高める付加価値について

ヒップアップにこだわるスクワットでは以下の3つが前提条件でした。

  1. 下半身のアライメントをキープできる可動域と筋力
  2. 体幹のアライメントをキープできる筋力
  3. 上半身のアライメントをキープできる筋力

この3つはこれまでに説明しているので今さらですがさらにもう一つ付け加えたいのが以下、

重心のコントロール

重心をコントロールし、安定させることで大殿筋に十分な負荷をかけることができます。

逆を言えば重心が安定しないと、フォームを崩して大殿筋に十分な刺激が入らないなど望まぬ結果を招くことになりかねません。

ただし、重心のコントロールは初心者の段階では難しいポイントです。

特に専門家の指導を受けずに一人でやっていく場合は苦戦が予想されます。

そのような場合はまずは筋持久力のアップを目的に負荷を調節して3つの前提条件に焦点をしぼる方が現実的でしょう。

 

補足:重心について

重心とはその点が安定していれば全体が安定する点です。

例えば、下記のように形も重さも異なる複数の石を積み上げてもバランスが保たれるのは重心が安定しているから。

重心

一方、スクワットでは足底アーチ(いわゆる土踏まず)の真上に棒やバーベルがくるように担ぐと重心が安定します。

さらに、ローバーのポジションで棒やバーを担ぐと大殿筋に十分な負荷がかかります。

スクワット

スクワットをしたいけどできない人へ

腰椎-骨盤

股関節

  • 腰椎や仙骨の変形が影響する骨盤の歪み
  • 股関節や膝関節の変形

上記のような疾患のある人がスクワットを行うのはリスクが高いといえます。

残念ながらこのようなパターンに当てはまる場合はまず医療機関を受診して医師に相談することをおすすめします。

スクワット以外の方法であれば許可が出る場合であっても腹圧の高め方を一から練習するなどヒップアップに直接つながらないトレーニングを優先する可能性が高くなります。

(注)個人差はありますが、スクワット以外の方法から始めても可動域の改善や筋力アップなどによりスクワットをできるようになることはあります。

ヒップアップ効果を感じないときに見直すポイント

スクワットをやっているけどヒップアップしてる感じがしない….それどころか太ももの筋肉ばかり発達している気がする

そんな人は以下2つを見直しましょう。

  1. フォーム
  2. 重心のコントロール

上記の2つはここまで散々お伝えしてきたポイントですが、ほとんどの場合ここに行き着きます。

特に慣れてくると動作が雑になったり、常に限界に近い重量で行ったりとフォームや重心のコントロールが崩れやすい要因がついて回ります。

そんなときは基本に戻るのが遠回りなようで近道です。

下記の動画は初心者向けですが、今一度基本に戻る際にはおすすめです。

ヒップアップに役立つスクワットのバリエーション

スプリットスクワット

スクワット

手順

  1. 両脚を前後に開く
  2. 後ろ脚の膝を床に近づけるようにダウン
  3. 上半身を元の高さまで戻す

注意点

  • 上半身を正面に向けたまま行う
  • 骨盤の前傾をキープして行う
  • 前脚の膝の角度が90度に近づくまで曲げる

ブルガリアンスクワット

スクワット

手順、注意点はスプリットスクワットと同じです。

スプリットスクワットとの違い

  • 後ろ脚をイスに乗せて行う分だけ腸腰筋の柔軟性が影響する
  • 腸腰筋の硬い人ほど無理にダウンするとフォームが崩れやすい
  • イスに乗せた足に荷重すると足首の靱帯にストレスがかかる

ラテラルスクワット

スクワット

手順

  1. 両脚を左右に開く
  2. 左右交互に体重移動しながら片脚の膝を曲げてスクワット

注意点

  • 上半身を正面に向けたまま行う
  • 骨盤の前傾をキープしながら行う
  • かかとを浮かさないように膝を曲げる
  • 膝を伸ばす方の脚はつま先を上に向ける

まとめ

スクワットでヒップアップするポイントは適切なアライメントをキープしながら行うこと。それは適切なフォームで行うこととイコールです。そのためには腹圧や骨格を支えるインナーマッスルなどの機能を十分に使う必要があります。

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筆者の紹介

名前:SHINトレーナー

トレーニング指導歴15

主な経歴

  • MLBテキサスレンジャーズのインターンシップを経験
  • 総合格闘技UFCの選手に帯同し、アメリカ遠征を経験
  • 拓殖大学硬式野球部コンディショニングコーチ経験
  • 帝京高校硬式野球部コンディショニングコーチ経験
  • 富士重工硬式野球部コンディショニングコーチ経験

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