ジムで筋トレしてたら腰痛に!その原因を考察し、対処法を紹介!

腰痛 慢性疾患 改善

どのような人でも腰痛になるリスクはある

運動不足の人

トレーニング経験豊富な人

経験豊富ではないが、継続してる人

ジム通いしている人の背景は様々ですが、腰痛のリスクは誰にでもあります。

運動不足の人しか腰痛にならないわけではありません。

トレーニング経験豊富な人でさえ、筋トレ中に腰痛になることはあります。

腰にベルトを巻いてトレーニングしても同じです。

腰痛になるときはなるのです。

では、もしも運悪く腰痛になってしまったらどうすればいいのでしょうか?

それについての考えを紹介していきます。

腰痛の症例で多いのは?

比較的軽度な腰痛

ジム通いしている人が筋トレ中や筋トレ後に腰の痛みや違和感を訴える場合に多い症状は概ね以下の2パターンになります。

筋膜の炎症

椎間関節の捻挫

筋膜の炎症自体は比較的軽症であることが多いといえます。

以下では、筋膜と椎間関節について順に解説していきます。

筋膜とは?

簡単にいえば筋肉の表面を覆っている膜のことです。

筋膜が硬くなっているのに無理にストレッチをすると適度に伸ばすことが難しいため、筋膜がダメージを受けて炎症することがあります。

硬い人は無理に伸ばさずにゆっくりと

ビギナーの人にストレッチのアドバイスをするときにはこんな言葉がよく使われますが、それは筋膜の柔軟性が低下している可能性が高いからです。

筋膜を理解するために次の例を参照してください。

筋膜をわかりやすくイメージするための身近な例

やや小さめのジーパンや伸縮性の低いロングパンツ

やや小さめのジーパンや伸縮性の低いロングパンツ(➡︎こんなのです!👖)を思い浮かべてください。

下半身の筋肉量の多い人が、正座や中腰のような膝を曲げる姿勢を頻繁にとっていると太ももの部分が徐々に伸ばされていきます。

また、ヤンキー座りをするときなどに素早く腰を落とすと、急激に大きな力が加わる可能性があるので股の部分がビリっと破けてしまうかもしれません。

一方で、ゆったりしたロングパンツやストレッチ素材であれば上記のようなことはありません。

これは太ももの筋膜の場合でも同様です。

筋膜の柔軟性が高ければ多少伸ばされるくらいではダメージを受けることはありません。

一方、運動不足や過度な緊張により筋膜の柔軟性が低下しているとちょっと伸ばされたり大きな力が加わることでダメージを受けやすくなります。

サランラップを身体に巻く

サランラップで太ももを覆っているとします。

当然、サランラップは太ももにピタッとくっついています。

そのまましゃがめばどうなるでしょうか?

おそらく、サランラップは破けるはずです。

これも破れる部分に過剰な力が加わるからです。

こちらも太ももの筋膜の場合でも同様です。

ジーパンやサランラップで起こったことは腰の筋膜にも起こり得る

先述のジーパンやサランラップの例のように、持続的なストレス瞬間的に大きな力が加わると筋膜はダメージを受けます。

以下のようなシチュエーションを連想してみてください。

持続的なストレス→フライトによる長時間の座位姿勢など

瞬間的に大きな力→ビギナーの人が急激にハードなトレーニングをするなど

いかがでしょうか?

いずれも腰痛になる人が一定数いると思われますが、それは腰の筋膜がダメージを受けるからです。

(注)上記のシチュエーションでは筋膜以外の組織がダメージを受ける可能性もありますが、筋膜の理解に集中していただくため割愛しています。

トレーニングで筋膜にストレスがかかる典型的な例

スティフレッグ・デッドリフトというトレーニング種目があります。

スティフレッグ・デッドリフトを知らない人は以下の写真を参照してください。

スティフレッグ・デッドリフト

スティフレッグ・デッドリフトを高重量で行うほど腰の筋膜には大きなストレスがかかります。

さらに、高重量で前傾の深いやり方は、バーベルを降ろしてから引き上げる局面で最もストレスがかかります。

写真でいえば、中央から右にかけての局面です。

筋膜の炎症は比較的軽症なことが多いのは先にも述べた通りですが、

スティフレッグ・デッドリフトなど腰部に大きな負荷をかける種目では、

筋膜だけではなく椎間関節にストレスがかかることも珍しくありません。

椎間関節に過度なストレスがかかると、慢性化する可能性が高いので注意が必要です。

いずれにしても、炎症が治まってから適切な手段で筋トレを行なってください。

また、筋膜の炎症であっても、人によっては骨の変形や椎間板など軟骨の機能不全が根本的な原因になっていることもあります。

そのような場合も軽度には分類できません。

椎間関節、椎間板については後述します。

椎間関節とその捻挫とは?

椎間関節、椎間板などについては下の右図を参照してください。

椎間関節と椎間板

椎間関節の捻挫は腰を反る、捻るなどのストレスが過剰にかかることで起こります。

野球やゴルフ、テニスなどの反る、捻るが強調されるスポーツ動作にはこれらのリスクが多くあります。

また、トレーニングでは先述のスティフレッグ・デッドリフトが典型的です。

これらのストレスが大きければ大きいほど、椎間関節の捻挫のみならず椎間板へのダメージや背骨の突起部分へのダメージといった複合的な要因を作り出し、重症化することがあります。

椎間板へのダメージ→下肢の痺れや痛みに至ることがある

突起部分へのダメージ→腰椎の疲労骨折や下肢の痺れ、痛みに至ることがある

スポーツ動作のように非日常的で複雑な動作になるほど、

筋膜の炎症だけとか、椎間関節の捻挫だけが単独で起こることは少なく、

複合的に発症することが多くなります。

重症な腰痛とは?

椎間板に亀裂が入ると神経障害につながる

前項の図にあったように椎間板がクッションのように緩衝材の役割を果たすことで椎間関節へのストレスは軽減されます。

ところが、椎間板へのストレスが吸収や分散できないほど大きければどうなるでしょうか?

解剖学の知識がない人は、シュークリームを食べるシーンをイメージしてください。

食べ方によっては中のクリームが勢いよく外に飛び出て手につくことがあります。

シュークリームの例を以下のように椎間板に置き換えます。

シュークリーム→椎間板

中のクリーム→椎間板の中にあるゼリー状の水分など

クリームのついた手→背骨の背中側にある神経

つまり、椎間板に過度なストレスがかかって中身が飛び出し、神経が圧迫されれば痺れや痛みが出ます。

背骨の変形、腰椎の疲労骨折など

背骨の変形や腰椎の疲労骨折などのように明らかに重症なケースでは安静にしても改善は見込めません。

放置すれば日常生活にも長期に影響が出ます。

当然、体も動かせないから筋力も低下して余計に悪くなるという悪循環です。

パーソナルトレーナーなどからそれらの可能性を示唆されたら、速やかに医療機関を受診してください。

医療機関でレントゲンだけではなくMRI、CTなどの画像診断まで受ければはっきりすることがほとんどです。

そして当然、手術を勧められることもあります。

手術により背骨や椎間板などの変形や破綻を改善したり補うことができれば、次はリハビリを行います。

リハビリ期間が終了したら適切な筋トレに移行し、継続することで再発のリスクは確実に低下します。

このような重症な腰痛は、スポーツ選手のように身体を酷使する人や姿勢の悪い中高齢者に多いと考えられます。

※重症例は他にもありますが、症例の紹介が主旨ではないので言及していません。

以下からは、いよいよ筋トレについてです!

腰痛改善=腹筋トレーニングは間違い?!

腰痛改善に対する伝統的なアドバイス

腰痛を治すには、「腹筋を鍛えなさい」と言われたことが一度くらいはあるのではないでしょうか?

ところが、このアドバイスに従って、腹筋のトレーニングをすると逆に痛みが酷くなることがあります。

それはなぜか?それは、

以下のような一般的な腹筋運動では、

背骨を支える筋肉ではなく、背骨を動かす(より正確には背骨を曲げる)筋肉

が強化されるからです。

腹筋運動

ここがポイントで、筋肉それぞれに役割分担があるのです。

役割を大まかにいえば、

“身体を動かす役割”、“身体を支える役割”です。

腰痛に苦しむ人で背骨を支える筋肉が適切に機能している人はいません。

つまり、腰痛改善には支える筋肉の方を優先的に強化しなければならないのです。

そもそも腰痛とは、腰を支える筋力が弱くなっている状態です。

その不安定な状態で腰を動かせば痛いのは当然です。

以下の例を参照してください。

人間の姿勢を積木に例える

身体を支える筋肉が弱いと痛みが出るのは必然です。

それにもかかわらず、腹筋運動で動かす筋肉を強化すればどうなるでしょう?

言わずもがな、痛みが酷くなり悪化します。

つまり、腰痛の改善策だと信じて腹筋運動を一生懸命やればやるほど、支える筋肉よりも動かす筋肉を強化することになるのです。

以上から、腰痛の改善策とは、

身体を動かすときに腰椎が安定した状態を作り出すこと

だといえます。

そして、腰痛改善のトレーニングとは、

腰椎を支える筋肉を強化したり、腰椎に過度な負担をかけないようにするトレーニング

なのです。

決して腹筋運動だけを意味してはいません。

支える筋肉インナーマッスルの働きは、肩で考えるとわかりやすい!

トレーニング経験のある人ならインナーマッスルという言葉を聞いたことがあると思います。

インナーマッスルとは身体を支える筋肉のことをいいます。

インナーマッスルの役割をわかりやすくイメージするためにまずは、肩で考えてみます。

下図を参照してください。

肩のインナーマッスル

図の上部から左下にあるように、もしも肩甲骨と上腕骨だけだったら上腕骨は落下します。

しかし、実際に図の右下のようにインナーマッスルが上腕骨を支えているから、肩の関節は安定しています。

インナーマッスルを軽視したトレーニングが肩の不安定性を増大するのは明白です。

もちろん、腰でも同様です。

腰のインナーマッスルも同じこと

腰を支えるインナーマッスルが機能しなければ下図の左側のように不安定になります。

一方、インナーマッスルが機能していれば右下のように安定します。

背骨の安定を積木に例える

※解剖図ではありません。あくまでイメージです。

まずは、インナーマッスルからトレーニングを

腰痛の改善には、動かす筋肉よりも支える筋肉を優先的に強化する。

この必要性は理解していただけたと思います。

では、支える筋肉インナーマッスルの強化にはどんなトレーニングをすればいいのでしょうか?

実は、トレーニングマシンやダンベル等は必要ありません。

身体一つあれば十分です。

それは、スタビライゼーションやプランクという姿勢をキープするトレーニングです。

以下は代表的なスタビライゼーション系トレーニングの例です。

インナーユニットを強化するスタビライゼーション系エクササイズ

1セットあたり30秒を目安にしてください。

30秒以上の実施は体内の活性酸素が増えるので望ましくありません。

骨盤や股関節を支える力が弱いと腰痛になる可能性大!

前述までは腰椎のみにフォーカスしていました。

しかし、腰痛の原因は腰以外にもある場合がほとんどです。

そこで腰以外に考えたいのは、骨盤や股関節です。

腰椎、骨盤、股関節

この3つの状態は相互に影響を与え合います。

これらの関係性を理解するために以下に例をあげます。

(例)台車に荷物を乗せて移動しているシーンをイメージしてください。

台車と人体の関係性は以下の通りです。

腰椎→荷物

骨盤→荷台

股関節→車輪

人体を台車に例える

舗装された道を進む限り、台車が傾くことはありません。

よって、荷崩れが起こることもありません。

しかし、道が凸凹だと荷台が傾いて荷崩れが起こります。(下図の右側)

また、何かの原因でタイヤの空気圧が低下すれば荷台が傾いて荷崩れが起こります。(下図の左側)

不安定な台車

人体に置き換えれば、骨盤が傾いて左右の高さが不均衡になります。

当然、腰椎もグラグラして安定感が低下します。

腰椎-骨盤の不安定性

台車に話しを戻しましょう。

そこで、荷崩れが起きないように下図のように荷物を紐で縛って固定するなどの工夫がされます。

台車の荷物を安定させる

紐で縛って固定すれば荷崩れは起こりません。

この紐で荷物を縛るという行為こそがポイントです。

そうです。インナーマッスルです。

インナーマッスルの機能で腰椎が固定されれば安定します。

これは、骨盤だけではなく股関節でも同じことです。

下図のように股関節の動きが悪ければ骨盤が傾いて腰椎の安定感が低下するからです。

股関節と骨盤の関係

ですから、骨盤を支える筋肉を強化し、股関節の可動域を拡大することも重要になります。

骨盤を支える筋肉とは、もちろんインナーマッスルです。

そして、股関節にも重要なインナーマッスルがあり、下の写真のように脚上げをすると力が入ります。

簡単にできるので確認してみてください。

股関節のインナーマッスル

膝や足首が腰痛の原因になることもある?!

膝が内側に入るのはNG!

膝が内側に入ったスクワット

上の写真のように膝が内側に入るのはトレーニングのタブーとして度々指摘されますが、これがいけない理由は膝への負担からだけではありません。

下の写真のように膝が内側に入れば骨盤も傾くのです。

膝が内側に入ると骨盤も回旋する

そして、骨盤が傾けば腰椎の安定感がなくなるのは前項の通りです。

足首も腰痛の原因に?!

また、足首の土踏まず(いわゆるアーチ)が機能しないと膝が内側に入るようになります。

足首と膝の関係

スポーツ選手やトレーニング経験値の高い人で腰痛に苦しむ場合は膝や足首にも原因がないか考察することが望ましいのです。

もちろん、一般の人でも症状によっては膝や足首に原因がないかを疑う必要があります。

トレーニング経験豊富な人が陥る罠

腰椎ベルトの使用

腰椎ベルトとは何か?

下の写真を参照してください。

腰椎ベルト

問題は、腰椎ベルトを締めてデッドリフトやスクワットを行う場合です。

この腰椎ベルトを使う目的は、腰椎の安定に尽きます。

腰椎が安定するならいいのでは?

と思うかもしれません。

ところが、そこが落とし穴です。

腰椎ベルトを締めることで腰は安定しますが、それは自分の筋力によるものではありません。

つまり、自分で支える力の限界を超えて動かす筋肉を鍛えてしまう可能性があるのです。

腰椎ベルトを使用した状態でスクワットやデッドリフトで高重量を挙げている人は注意してください。

スポーツ選手が腰椎ベルトを使ってトレーニングすると・・・

ゴルフや野球などの瞬発系のスポーツをしている人が飛距離アップのために、腰椎ベルトを使用した状態でスクワットやデッドリフトをすることがあります。もちろん高重量でです。

そして、飛距離アップを実現できることは珍しくありません。

しかし、自分で支える力の限界を超えて動かす筋肉を鍛えていることに変わりありません。

つまり、飛距離アップと引き換えに腰や膝などへのストレスが増大する可能性があります。

では、どうすればいいのか?

ウエイトトレーニングで高重量を挙げることには何も異論はありません。

ですが、腰椎ベルトやリストラップは筋力の最大値を測定するとき限定をお勧めします。

なぜかといえば、普段のトレーニングから腰椎ベルトを使用していると支える力と動かす力のバランスが崩れて腰痛の原因になる可能性を否定できないからです。

ただし、

ウエイトリフティングやパワーリフティング、ボディビルの競技をやっている方に関しては、上記のことを理解した上で腰椎ベルト等のサポーターを使用していると思われますので、本件の対象外になります。

痛いなら休んだ方がいいのか?!

腰痛で医療機関を受診したときに言われる言葉の一つに

安静にして

というのがあります。

最近では、過度な安静で筋力が低下するリスクが指摘されるようになってきましたが、まさにその通りです。

ところが、運動が嫌いな人ほどこの安静の罠に陥りやすいと考えられます。

そんな場合は、仰向けでインナーマッスルを意識する程度でも構いませんからできる範囲でトレーニングするようにしましょう。

以下に寝ながらできる腰椎、骨盤のインナーマッスルのエクササイズを紹介します。

※誰にでも馴染みのある深呼吸(腹式呼吸)から始めていきます。

腹式呼吸とインナーユニット

そして、痛みが緩和したら動かずにできる下の写真のようなトレーニングも取り入れていきましょう。

先ほど、紹介したスタビライゼーションで最もベーシックな方法です。

スタビライゼーション

キープする時間は30秒を目安にしてください。

まとめ

運動不足の人

トレーニング経験豊富な人

経験豊富ではないが、継続してる人

ジムで筋トレする人の背景はそれぞれ違いますが、腰痛のリスクを減らすためにはインナーマッスルを軽視しないようにトレーニングしましょう。

スクワットやデッドリフトで腰椎ベルトを使用する場合はその弊害も理解した上で行なってください。

腰椎を支える力

土台になる骨盤を支える力

股関節、膝、足首の可動域や筋力

上記に問題があれば腰痛のリスクは高まります。

腰痛でお悩みの人は適切なトレーニングをするように努めましょう。

専門性が強くて難しいと感じる人はパーソナルトレーニングを利用してみましょう。

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