ふくらはぎが痛い人やつりやすい人は、ふくらはぎだけじゃなくお尻の筋肉にも注目するべき
お尻の筋肉とふくらはぎの筋肉の関係は深い
お尻の筋肉を強化する上で知っておきたいのは大殿筋と中殿筋です。
上のイラストにある通り大殿筋はお尻の表面でくっきりと確認できる大きな筋肉です。
ウォーキングやランニングでは地面を蹴る際に大殿筋に力が入ります。
一方の中殿筋はお尻の側面に位置する深層部の筋肉(いわゆるインナーマッスル)です。
中殿筋に力が入ることで股関節は支えられて安定します。
そして、ふくらはぎの筋肉を強化する上で知っておきたいのは腓腹筋とヒラメ筋で、以下のイラストから確認できます。
お尻とふくらはぎの筋肉は、それぞれが離れた位置にありますが実は深い関係があります。
その関係は、ウォーキングやランニングのような運動中に特に重要です。
トリプルエクステンションによってふくらはぎにもお尻にも十分に力が入る
トリプルエクステンションとは、以下のように股関節、膝、足首の3つの関節を同時に伸展させることをいいます。
ウォーキングやランニング中にトリプルエクステンションが効率よく行われることでふくらはぎやお尻の筋肉が十分に使われます。
言い換えると、トリプルエクステンションが不十分だと最も大きな力を発揮できる股関節の力や土台となる足首の力が十分に使えないことになります。
そうなると、ふくらはぎやお尻の筋肉が十分に使われず、発達もしないことになります。
お尻の筋肉が弱いとふくらはぎに痛みが出たり、つりやすい
お尻の筋肉が弱いとウォーキングやランニングでは膝やふくらはぎの筋肉に大きな負荷がかかります。
なぜなら、先述のトリプルエクステンションの内、最も大きな力を発揮できる股関節の伸展を十分に使えなければあとは膝関節と足首の力に頼るしかありません。
具体例を挙げると、トリプルエクステンションで発揮できる力を10としたときに、その内訳を以下のように仮定するとします。
ところが、トリプルエクステンションで股関節の力が弱ければ以下のように股関節以外の力に頼るしかありません。
結果的に10の力を発揮できたとしても膝や足首にかかる負担が大きくなることがわかります。
膝に負担がかかるか足首に負担がかかるかは個人差の出るところですが、足首であればふくらはぎの筋肉に大きな負荷がかかる可能性が高くなります。
そして、筋肉の収縮する力が強くなればなるほど、そして長時間かつ持続的に負荷がかかればかかるほど痛みとして現れやすくなるし、筋痙攣をおこして攣る※こともあり得ます。
※攣ることに関しては、熱中症で体水分中のナトリウムやカリウムの枯渇が原因となる場合もありますが、本記事ではそれ以外のパターン(身体の左右不均衡による局所的な負担など)が原因となる筋痙攣を問題に取り上げています。
トリプルエクステンションを意識したお尻とふくらはぎの筋トレやストレッチのやり方
ふくらはぎの負担を減らすためにトリプルエクステンションを身に付けよう
股関節・膝・足首を同時に伸展させるトリプルエクステンションを適切に身に付ければふくらはぎに負担がかかり過ぎることはなくなります。
ウォーキングやランニングをしながら身に付けることも可能ですが、忙しくて時間の取れない人などは自宅で簡単にできる方法があります。
以下で紹介していきます。
ベーシック編 ストレッチ
上記の動的ストレッチは階段のような段差があればできます。
立位姿勢で行うことでお尻にも力が入るし、トリプルエクステンションに必要な足首の可動域を広げることができます。
また、以下に紹介するカーフストレッチャーを使えば段差がない場所や出張先や旅行先でも気軽にストレッチができ、お勧めです。
余談ですが、筆者が帯同したことのある格闘技の選手はホテルの部屋で愛用していました。(笑)
もちろん、試合にも勝利しましたよ。✌️
格闘技にもトリプルエクステンションが必要な瞬間があるんです。✨
ベーシック編 筋トレ
カーフレイズも先述の動的ストレッチ同様に段差があれば可動域を大きく使って行うことが可能です。
動画にあるように片足づつ行う方が効率的です。
両足一緒に行うと負荷が少なくなるからです。
以下に紹介するフットロッカーを使えば段差がない場所や出張先や旅行先でも気軽にストレッチも筋トレもできるのでお勧めです。
当店のお客様で身体の左右バランス不均衡が原因でふくらはぎに痛みを感じやすい人やつりやすい人に人気があります。
アドバンス編 ホップ・ステップ・ジャンプなど
ある程度高めの段差を使ってトリプルエクステンションの練習をするとホップ・ステップ・ジャンプなど強度の高い動きにも対応できるようになります。
もちろん、ランニング動作に活かすならこちらの方が実用的です。
具体的には以下のエクササイズが効果的です。
こちらを極めればウォーキングやランニングでトリプルエクステンションを起こすことは楽勝です。✌️
適当な高さが近くになければ以下に紹介するステップ台を使えば自宅でも練習可能です。
高さも調整できるので非常に便利でお勧めです。✨
まとめ
歩行でふくらはぎが痛い人や日常的につりやすい人は、ふくらはぎだけではなくお尻の筋肉も強化するべきです。
なぜなら、歩行では股関節、膝関節、足首が協調して力を発揮しないと局所的な負担が増えるからです。
具体例を挙げると、最も大きな力を発揮できる股関節の力が使えないと膝や足首にかかる負担が増えることになり、ふくらはぎが痛いとか攣るようなことが起こります。
対策としては、ふくらはぎを単独でストレッチしたり筋トレしたりするよりはお尻の筋肉を意識しながらストレッチや筋トレをする方が圧倒的に効率がよくなります。
この記事で紹介したストレッチや筋トレは自宅で可能だし、ふくらはぎとお尻を同時に強化できるのでお勧めです。😃
家庭用の器具もあるので有効活用してください!
吉祥寺のパーソナルトレーニングジム
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